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黒うさぎルルたんの日記

黒うさぎ・ルルーシュの生活記録です。 時々小説形式もあったりします。 禁・無断転載/引用。禁・サ○ライズでお願いします。 コメント頂けるとすごくうれしいです♪

   2024

0503
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   2009

0717
子供扱いはしてほしくありません。




「お、おおお、おんぶって…」
ルルーシュは耳を疑った。
しかも、抱っこ紐とか…さりげなく失礼なことを言わなかっただろうか?
「お、俺は、赤ん坊じゃないんだぞっ」
「うん、分かってるけど…。でも、その方が安全だし、チェックしやすくない? シンク横を片付けるといっても…そこに置けるちょうどいい椅子ってないしさ」
「…そ、そーだけどっ」
それはそうかもだが…だからといって…抱っこ紐!?
「しがみつくからいいよ。スザクの首に」
両手両足があるのだ。なんとか持ちこたえられるはずだ!
「駄目だよ。普段でもあやしいのに、今の腕力じゃ絶対に支えきれないよ?」
スザクは納得しない。
ぐりぐりと額をこすりつけてくるのは、一体どういうつもりだろう。
もしかして、かなり子供扱いしてないだろうか…。
だが、確かに、スザクの言うことは一理あった。
「…でも、抱っこ紐は…ちょっと…」
それはいくらなんでもないだろう。
誰も見てないとはいっても…そんな幼児のような扱いは恥ずかしい。
見た目は幼児かもしれないが、心は大人なのだ。
うう、と呻きながら、肩を落とした。
「…じゃあ、いいよ。スザクにまかせる…」
つまりはチェックしなければいいだけの話だ。
どんな男の料理だって、文句は言うまい…。
とりあえず、どの食材を使えばいいか、その指示だけは出そうと思った。
はあ、とため息をつく。
スザクは、「抱っこ紐が嫌なら…」と、ううむと考え込んだ。
「じゃあ、肩車にしようか? それなら、君の腕力でも、なんとかなると思うし…」
「…悪かったな、非力で」
力がない、というのをそんなに何度もアピールしなくてもいいじゃないか。
身体が元に戻ったら、少しでもいいから鍛えようと心に誓う。
そうだ!
そのためには、何としても、元に戻らなければ。
(…戻れないかも…なんて不安に思ってる場合じゃないよな)
病は気からと言う。
落ち込んでいたら、戻れるものも戻れない。
さらに、元気が出た。
「…じゃあ、肩車」
「いいよ」
スザクはルルーシュの身体を軽々と持ち上げると、自分の首を跨がせた。
「手はここね」
「ああ」
随分と高い。
ちょっとばかりびびってしまったのは、もちろん内緒だ。
ルルーシュは言われた通り、スザクの髪をぎゅっと掴んだ。
(…あ、でも…こんなに強く掴んじゃって大丈夫かな? はげないか…?)
今のところ、スザクの髪の毛はふさふさしていてその兆候はないようだが…用心にこしたことはないだろう。
引っ張りすぎないように気をつけながら、髪を掴む。
(なんだ、慣れてくるとたいしたことないな…)
高さも慣れてしまえば、どうってことはない。
それどころか、高い場所から見下ろすのはかなりいい気分だった。
ルルーシュの機嫌は一期に浮上する。
が。それも、すぐに下降…というか、長くは続かなかった。
「で、ルルーシュ、これ、どうする?」
「うわっ…、急に後ろむくなよ…」
ルルーシュに確認を求めるたびに、スザクが首をくるくるまわすものだから、気が気ではない。
捕まっている場所が安定しないから、怖くなった。

その恐怖と戦うこと、数分。

ルルーシュは、恐怖から逃れるために、抱っこ紐を受け入れたのだった。
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プロフィール
HN:
ルルーシュ@森田望愛
性別:
非公開
自己紹介:
ルルーシュやスザクになりきって、好き勝手書いてます。
個人の妄想による産物なので、その点ご了承下さいね。
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