黒うさぎルルたんの日記
黒うさぎ・ルルーシュの生活記録です。
時々小説形式もあったりします。
禁・無断転載/引用。禁・サ○ライズでお願いします。
コメント頂けるとすごくうれしいです♪
2009
引き続き短いです。
次はもうちょっと長くいきたい…。
次はもうちょっと長くいきたい…。
今までにだって、身体が小さくなったことはあった。
妖精が、この世界で「人間」の姿をたもつには、実は、結構な力がいる。
きたばかりの頃は、こちらの環境になれていないこともあり、十分な力を出すことが出来ずに、半黒うさぎだった。
今は、人間の姿を保つことに何ら苦労はしないが、ごくまれに、体力が落ちた時には、それが困難になる場合がある。
昨年の夏がそうだった。
旅行費用をためようと節約のため、冷房を使わずにいたところ、夏バテしてしまい、身体が小さくなってしまったのだった。
(…でも…あの時は、自分でも疲れてるっていう意識があったけど…)
今回に限っては、そういう意識がまるでなかった。
花見に行くからと弁当は手作りしたけれど、そんなことは、よくやっていることだ。
裁縫のせい?
だが、…スザクに内緒でことをすすめていたから、徹夜の類いはしなかったし、それほど無理をしたとは思えない。
(…なんだか…前とは違う気がする…)
疲れがとれればすぐに元に戻れるよ、とスザクは慰めてくれた。多分、いつもなら、ルルーシュも「そうだな」と頷けただろう。
だが、うまく言えないけれど、何かが違うのだ。いつもとは。
はあ、とまたもため息をつくと、「…どうしたんだい?」と柔らかな声がかけられた。
「あ、…スザク、おはよう…」
「うん、おはよう。…どうした? どこか…痛むのかい?」
スザクが気遣わしげな顔で言った。ルルーシュは頭を振る。
「…いや、…そういうのはないんだけど…。まだ、…戻らないなあ、って思って」
「前に小さくなった時も、戻るまでに一週間くらいかかっただろう? まだ、一晩だもの。すぐには戻らないよ」
「…そうかも、だけど…」
スザクの言うことはもっともなのだが、素直に頷けない。
「…不安?」
「…うん…」
隠し事はしない。そう決めているので、その質問には素直に頷いた。スザクはむくりと起き上がると、ルルーシュの小さな身体をそっと抱き寄せる。
「ごめんね。妖精のこと、よくわからなくて…。僕が解決してあげられたらいいんだけど…」
心底申し訳なさそうに、スザクが言う。ルルーシュは、スザクの腹に(いつもなら胸なのに、身長が低くなったので、胸に届かない)すりすりと頬を寄せて甘える。
「それは、仕方ない。種族が違うんだから…。そんなこと気にしてないけど…」
「けど?」
何だい、とスザクが訊きかえした。
ルルーシュは唇を尖らせる。
「…ゆ、ゆうべ、スザクが…抱きしめて眠ってくれなかったからっ…、だから、余計に不安になったんだっ…。俺は…こんな小さくなっちゃって、可哀想なんだから、ちゃんと抱きしめててくれなくちゃ駄目なんだから…」
もともと物事ははっきり言うタイプだが、実は、身体が小さくなると、甘え度がかなりあがるらしい。
ーーと気づいているのは、スザクだけで、ルルーシュ本人は気づいていないのだが。
ルルーシュはぷりぷりと怒った。
スザクが「ごめん、ごめん」と微苦笑を漏らす。
「今日は、ちゃんと君のこと抱きしめて眠るよ。…ちっちゃいから、つぶしちゃうんじゃないかと不安だったからさ…」
「つぶれないっ…。俺は、そんなにやわじゃないんだからっ…」
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