黒うさぎルルたんの日記
黒うさぎ・ルルーシュの生活記録です。
時々小説形式もあったりします。
禁・無断転載/引用。禁・サ○ライズでお願いします。
コメント頂けるとすごくうれしいです♪
2007
シュナさまがちょっと変です(笑)
「…で、兄さま、この後、どこにいけばいいかは、兄さまがご存じなんですよね?」
簡易包装でいいといったのに、たっぷり5分はかけて包装されたドレスを受け取ると、ルルーシュは、赤いドレスを自費で買おうかと、そんな相談をセシルとしている兄に冷たく振り返った。
犯人からの指示はこうだった。
全ての買い物をおえたら、シュナイゼルと合流しろ。
その後のことは、シュナイゼルが知っているから、と。
「え? ああ、もちろん知っているけど…ここまで買い物に時間がかかったのだから、もう少しゆっくりしてもかわらないんじゃ」
「兄さま、縁をきられたいですか」
とんでもないことを言い出した兄を、ルルーシュはすぱんと斬りつけた。
一瞬、泣きそうな顔をされたが、この際、そんなことかまっていられない。
そんなに縁をきられなくなかったら、とっとと行き先を教えて下さい、と告げると、シュナイゼルはすねたように唇を尖らせて、
「分かったよ。ルルーシュ。…まあ、君がそうやって強く出れるのも、兄である私の愛情を疑いもしないからなのだろうし。枢木相手では、ここまでわがままはいえないんだろうね」
「は?」
そうだろう、そうだろう、となぜか一人で悦に入っているシュナイゼルだ。
とにかく、スザクより、自分が一番、と思いたいらしい。
昔から、きょうだいの中では一番気に入られているとは思っていたが。
(…早いとこ、伴侶を見つけてよかったかも。じゃないと、本当にシュナイゼル兄さまと結婚させられてたかもしれない)
ルルーシュが嫌だと抵抗したから、シュナイゼルも右へならえしていたようだが、この調子だとやばかったかもしれない。
もちろん、きょうだいだから、シュナイゼルのことは嫌いではない。
妖精の世界では(特に皇族は)、きょうだい同士の婚姻もそれほど問題ではないけれど。
だが、それは、一般的な話で、ルルーシュ自身の考えは違っていた。
たとえば、同腹の妹、ナナリーのことはかわいいと思うし、熱愛しているけれど、彼女と結婚しようなどとは思わない。
結婚にたいして、少女趣味な夢を抱いていたわけではなかったけれど、それでも、
親が決めた結婚なんておかしい、とそう思っていた。
いつかは、どこかで、きっと出会う相手がいるはず。
漠然とそう考えていて、そして、スザクと出会った。
最初は流されたような形で、体までつなげてしまったけれど、今ではは、スザク以外考えられない。
自分の隣に、スザクがいない生活なんて、考えられないのだ。
「…兄さま、スザクの救出に協力してくれないなら、俺は本気で、縁をきりますよ。人間になってもいいって、そう思っているくらいですから」
ルルーシュの言葉に、「え」とシュナイゼルが顔面蒼白になった。
「わ、わかった。協力する! あ、当たり前だろう!? 弟の伴侶の救出に本気で協力しない兄がいるはずがないじゃないか。少なくとも、私はそんな薄情な男ではないよ?」
どうだか…。
心でそうつぶやきながら、ルルーシュは「そうですよね」と柔和に微笑んだ。
人間になる。
脅しでつぶやいた言葉だったけれど。
(…本当に、人間に…)
人間になれたら、どんなにいいだろう。
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