衝撃 7

すみません。時間切れで、かなり短いです…。

「もう…これでいい」

ルルーシュはげっそりとした顔で、つぶやく。
何度も何度も試着させられて、もうくたくただ。ありえない。
これから、スザクを救出にいかなければいけないというのに。
こんなところで、ばててどうする。

「ええ、もっと派手な方が！　ルルーシュくん、このピンクとか…」
「そうだね、ルルーシュ。赤いドレスもかわいいんじゃないか？」

嬉々として、さらにドレスを差し出してくるセシルと、さっきまでは「買い物が長い」と文句をいっていたくせに、なぜか一緒になってドレスを物色している兄・シュナイゼルにきつい一瞥を送ると、ルルーシュは「これ！」と問題のドレスをぶっきらぼうにマネキンに渡した。

ルルーシュが選んだドレスは、それはそれはおしとやかなものだった。
過度な露出などない。ある意味、つまらないともいえる、しっとり感ただようドレスだ。
色も、濃いめのロイヤルブルー。
せっかくのイブニングなのに、と外野はうるさいが、この色がルルーシュは一番すきだった。

それに。
考えたくはないが、もしも、このドレスをきるのが、自分なのだとしたら。

（…これでも許せないけど、でも、胸とか背中とか出してるよりはまし…）

試着している時に気付いたが（いや、その前から分かってはいたけれど）、ルルーシュの体は、あちこちキスマークだらけなので…セシルが選んだようなドレスは、かなりまずかった。

試着した姿すら、誰にも見せられなかったほどなのだ。