黒うさぎルルたんの日記
黒うさぎ・ルルーシュの生活記録です。
時々小説形式もあったりします。
禁・無断転載/引用。禁・サ○ライズでお願いします。
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2007
お買い物ルルたん。
仕方なく、ルルーシュは、渡された金を持って、ギンザに出た。
こういう場合は、身代金ではなく、何というのだろうか?
指定された店は三軒。
ファッション関係には、あまり詳しくないが、どうやらどこもそれなりに有名なブランドショップのようだった。
「まず最初、は…」
ルルーシュは、指示が書かれたメモに目を落とし、ぎょっとした。
下着。それも女物のだ。
なぜ、ルルーシュにそんなものを!?
「…ストラップ、レス? ゴージャスなデザイン、で??」
意味が分からない。
いっそ、店の人間に選ばせようかとも思ったが、指示には、「ちゃんと自分で選ぶこと」とあった。
こういう営利目的の誘拐の場合(営利目的かどうか微妙ではあるが)、犯人というものは、離れた場所からこちらを監視していることが多い。
へたに、逆らわないようにするのが、スザクの安全のためだ。
店に入ると、にこやかな笑みを浮かべ、一人の店員が近寄ってきた。
男がこの手の店に入ると、断られたりするのだろうか。
やんわり注意をしよう、とか?
まあ、別に…何をいわれてもかまわない。素直に頼まれたといえばいいだけのこと。
だが。
「いらっしゃいませ。お嬢様。今日はどのようなランジェリーをお探しで?」
お嬢様???
今、さらりと、かなり失礼なことをいわれなかっただろうか?
ルルーシュは、ほおをひくつかせながら、「いや、俺は…」と言いかけたが、店員は矢継ぎ早に、「よろしければ採寸いたしましょう。どうぞ、フィッティングルームへ。できれば、上半身裸で採寸したほうが…」とかなんとか全く見当違いのことをいってきた。
「いや、だから…俺はっ!」
どこからどう見ても、男にしか見えないじゃないか!
ルルーシュはそう思っているが、女に見えても致し方ないことでもあった。
つややかな黒髪に、白磁の肌。神秘的な紫色の瞳。
整った顔立ちには、男臭さというものが全くないのだ。
はては、スザクの購入してくる服というのは、ルルーシュ自身は気付いていないが、実は女性ものが多かったのだ。
それは、趣味の問題…も多少は入っているが(これをきたらかわいいだろう!というスザクの思い込み。実際にあってはいる)、それはルルーシュの体型にも問題があった。
何しろ、どこもかしこも細すぎるから、男ものよりも、女物のほうがフィットしてしまうのである。
だが、もちろんそんな事情、ルルーシュは知るはずもなく、やたらと採寸を迫ってくる店員に、ルルーシュはいらいらした。
(全く、なんてばかな人間なんだ! スザクは俺のこと、最初からちゃんと男って分かってたのに!)
スザク。
そうだ、そのスザクを助けるためにも、何としても、ストラップレスのゴージャスな下着を手に入れなければいけないのだ。
そう決意した時、ルルーシュは、自分の中に、力がみなぎってくるような気がした。
今なら、あれを使えそうな気がする。
ルルーシュは、店員の目をじっと見つめて、云った。
「ストラップレスで、ゴージャスな下着を、全力で俺に売れ。サイズは、80Bだ」
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