黒うさぎルルたんの日記
黒うさぎ・ルルーシュの生活記録です。
時々小説形式もあったりします。
禁・無断転載/引用。禁・サ○ライズでお願いします。
コメント頂けるとすごくうれしいです♪
2007
小話だったはずなのに、いつまで続くのか…。
ミレイさんが変な人ですみません(汗)
ミレイさんが変な人ですみません(汗)
スザクは唖然とした。
ここは、眠るところじゃないだろう!
こちらとしては、かなりいい感じになってしまっているというのに。
「ルルー…」
揺り起こそうとして、やめた。
すっかり安心した顔で、腕によりかかっているから、起こしたらかわいそうだと思ったのだ。
よほど疲れていたのだろうか。
(今日一日、大変だったからね…)
朝からかけずり回っていたらしいし、緊張もしていただろう。
スザクは痩身をそっと横たわらせた。
ストレートロングのウィッグをつけたままなので、まるでおとぎ話に出てくる「眠れる森の美女」のようだと思った。
(…お姫様にないものがついてるけどね)
そんなことを思いながら、くすりと忍び笑う。
「…ウィッグ外してあげたほうがいいかなあ」
つけたままだと痛いだろうか。
とってしまおうか。でも、なんだかもったいない。
ドレスはやぶってしまったから、次に起きた時には、自分がきているセーラー服をきてもらうのもいいかもしれない。
今は、途中になってしまったから、セーラー服をきていろいろしてもらおう、などとルルーシュにとっては、少しもありがたくないことを考えながら、上掛けをかけてやった。
「おやすみ、ルルーシュ…」
ほおに(といっても、かなり唇に近い場所に)くちづけようとして、ふと、スザクはあることに気付いた。
気付いた、というよりは、おかしいと思った。
(…待てよ、いくら疲れてるからって、いきなり眠ったりするか?)
急に眠くなるということはあるだろうが、あまりにも突然すぎはしまいか。
今だって、言い方は悪いが、死んだように眠っているし…。
これは…おかしい。
「…まさかと思うけど、さっきのプリンに…?」
ミレイ・アッシュフォードのことだ。何をやるか分かったものじゃない。
これは確かめておく必要がありそうだ。
***
後ろ髪をひかれながらも、スザクは先ほどのパーティ会場に戻ってきた。
そこには、すっかり酔いつぶれたシュナイゼルとすやすやと寝息をたてるロイドがいた。
セシルは、ナナリーとユフィを相手におままごとをして遊んでいるようだ。
その白い手に、おにぎりが握られているのを見て、スザクは顔色をかえる。
だ、大丈夫だろうか。
セシルのおにぎりといえば…ありえないものが入っていることが多く、特派の人間はいつもおびえている。
ルルーシュの妹たちだし、助けた方がいいんじゃ…ととめに入ろうとしたが、一足先に、ナナリーがおにぎりにぱくんとかぶりついた。
「わあ、おいしいにゃ!」
「わたしも、わたしも! あら、すごくおいしいですわん!」
遅れて、ユフィもかぶりつき、二人は「おいしい、おいしい」ときゃっきゃと笑っている。
どうやら心配なさそうだ。
「…ミレイさん」
背後から声をかけると、ミレイはそれほど驚いた様子もなく、「あら」とだけ声をあげた。
相当、肝が据わっているようだ。
「どうしてここにいるの? ルルちゃんといいことしてるんじゃなかったの??」
ぬふふ、とあやしい笑みを浮かべ、ミレイが訊いてきた。
「…してましたよ、いいこと。でも、ルルーシュが急に眠ってしまったんで。眠り方が少しばかりおかしいんですが、ミレイさん、何かしませんでした?」
「…ルルちゃんには、別に…。あ、もしかして、ルルちゃん、プリン食べちゃった? 実は、あれに…」
ごめん、とミレイは両手をあわせて謝る。
どうやら、プリンの中に、睡眠薬が入っていたらしい。
「…なんで、そんなこと…」
「この人の裸が見たくてさあ」
あっけらかんとした口調でいう。
「この人」といわれたのは、ロイドだ。
「…ロイドさんの裸って…。そのために、誘拐、を…?」
たったそれだけのために?
ありえない。金持ちの考えることは理解できない。
だが、ミレイは「それは違うわよ」と否定する。
「スザクくんを誘拐したのは、ナナリーちゃんたちがスザクくんをどうしても懲らしめたいっていうから、協力したのよ。私も暇だったし、ついでにパーティとか開いたら、面白いかなあって」
「こ、懲らしめるって…別に、僕は何も感じてないですけど…」
スザクは脱力する。
別に痛めつけられてもいないし、待遇としては、まあまあだったと思う。
せいぜい、させられたことといえば、セーラー服を着せられたくらいで…。
「…まさか、女装が懲らしめてることに…?」
「私はもっと違う方法がいいと思ったんだけど、ナナリーちゃんたちが、スザクくんみたいに男らしさ全開な人は、女装させたらきっとショックを受けるだろうって。…でも、まあ、大好きなお兄さんの伴侶さんだから、多少は気を使ってるんでしょうね。電気ショックとかは、絶対駄目って釘をさされたし」
くすくす笑いながら、とんでもないことをいうが…。
(…この人、僕に電気ショックを与える気だったのか??)
死んだらどうする。死んだら。
もちろん、ルルーシュを残して死ぬなんてありえないから、死んでも這い上がってくるつもりだが。
「…それで? なんで、ロイドさんの裸なんて見たいんですか? あなた婚約者なんでしょう? 結婚したらいやってほど見られるんじゃないですか?」
多少セクハラ発言ともとれなくもないが、この際、気づかってはいられない。
こkまで神経が太ければ、本当のセクハラだって、セクハラとはとらないだろう。
案の定、ミレイはスザクの言葉に不快感を覚えた様子はなく、
「あら。あなた今時古いこというわね。結婚してから、なんて。してからじゃ遅いじゃないの。裸を見てもたえられるかどうかチェックしておかないと。いくら、政略結婚だっていっても、私にだって、選ぶ権利はあるわけだし」
何を選ぶんだ、何を。
スザクは、疲れきって、思わずため息をついた。
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