黒うさぎルルたんの日記
黒うさぎ・ルルーシュの生活記録です。
時々小説形式もあったりします。
禁・無断転載/引用。禁・サ○ライズでお願いします。
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2007
なんだかんだいって、スザクは親切(笑)
ようやく秘密が出てきた、かな?
ようやく秘密が出てきた、かな?
「…ルルーシュ、その…彼らって、ねずみじゃなくて、ハムスターじゃないかな?」
二人(?)があまりに沈んでいるので、さすがに可哀想になったスザクは、助け舟を出した。
ジェレミアと呼ばれた紳士は、「ふんっ」と顔を背けたが、もう一人の淑女の方は、軽く手をあげて「かたじけない」というようなしぐさをして見せた。
彼らは武人。
それも誇り高い。
スザクも武道をたしなんでいるから、何となく感じるものがあった。
「ルルーシュ、本当に彼らに見覚えないの?」
「…スザクってば、なんでこいつらのことそんなに庇うんだよ? お前、殺されそうになったんだぞ?」
殺されそう…というのは、身体の大きさを考えれば、少々大げさだ。
内心で苦笑しつつも、ルルーシュが本当に心配していると分かるから、スザクは真面目な顔で返した。
「俺は平気さ。頑丈だもの。…それに、もしもの時はルルが助けてくれるって分かっているし」
「そ、…そりゃあ、…お前のピンチには、俺が助けに入るけどっ」
頬をかすかに染めて、ルルーシュがゆらゆらと身体を揺らす。
照れているのだろう。
なんて可愛いんだろう。
まあ、それは置いておいて。
「ね、ルルーシュ? よく見て?」
「ん~…」
ルルーシュは、二人(?)を見て、じいっと考えている。
そういえば、妖精界では、ルルーシュも普通の人間の姿をしていて(今は、普通の大人の姿だが)、魔力のコントロールがきかない人間界では半動物の姿になってしまうのだと言っていた。
ということは、妖精界では、彼らも普通の人間の姿なわけだから…ハムスター化した今の状態だと、ルルーシュはよく分からなかったのではないだろうか?
注意深くじいっと見つめて…しばらく考えこんだルルーシュは、「オレンジ…」と小さく呟いた。
「え? オレンジ? オレンジが食べたいの? 今ちょっと季節外れかなあ…」
いきなり食べ物のおねだりとは…小食なのに、ルルーシュは美食家だ。
だが。
「え? ち、違うって! 違う、思い出したんだ! こいつ、オレンジだ!」
『こいつ』と指差されたジェレミアは苦々しそうな表情を浮かべた。
いけない。
他人にむかって指差しちゃ駄目だって、ちゃんと言い聞かせておかなくちゃ。
大人だ、大人だっていうけど、ルルーシュはやっぱり子供だ。
「オレンジってあだ名だったんだ。…なんでそういうあだ名になったか、忘れたけど…」
「…殿下、思い出していただけて、大変光栄ですが…出来れば、『ジェレミア』とお呼びいただきたいのですが」
遠慮がちに、ジェレミアが口を挟む。
普通にしゃべっているつもりらしいが、どうも「ちゅー」という声が聞こえるような気がする。
ルルーシュは、こほんと咳払いをすると、
「で? ジェレミアは何の用でわざわざここまで?」
と突き放すような訊き方をした。
相手は、先ほどの「ねずみ嫌い」攻撃もたえているので、多少のことでは動じない。
「もちろん! 殿下をお助けにまいったのです! 殿下は、シュナイゼルさまとのご婚儀を控えた大切な御身なのですぞ。このような、どこの馬の骨とも分からぬ人間風情と婚姻を結ばれるなど…」
え? 今、何て言った?
シュナイゼルさまとのご婚儀を控えた…??
スザクは、思わずジェレミアをきつく握り締めると「それってどういうこと!?」と訊ねた。
ぐえ、と苦しそうな悲鳴を聞き、ようやく冷静になり、ジェレミアを解放すると、今度はルルーシュに向き直った。
「ルルーシュ、どういうこと?」
スザクの様子にルルーシュは首をひねりながら、
「あれ? 話してなかったっけ??」
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