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黒うさぎルルたんの日記

黒うさぎ・ルルーシュの生活記録です。 時々小説形式もあったりします。 禁・無断転載/引用。禁・サ○ライズでお願いします。 コメント頂けるとすごくうれしいです♪

   2024

0501
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   2008

0325
もうお気づきかもしれませんが…これは、かなりギャグ要素が強いです(笑)





「ルルーシュ、大丈夫?」

魔法の使い過ぎで、半うさぎになることはよくあったが、耳だけが出るなんて、異常事態だ。
よほどのことなのだろう。
心配になって顔を覗き込むと、「だ、大丈夫」と言いつつ、ルルーシュの顔がひきつっていた。
全然大丈夫じゃないないか…。
先に心の中で突っ込みながら、スザクはすぐにそう声をかけようとした。
だが、それよりも先に、

「ほ、本当は、あんまり大丈夫じゃない…」

と、珍しく、ルルーシュが素直に助けを求めてきた。
これ読んで、と皇帝からの親書を手渡されたのだが、スザクには、読むことは出来ない。

「ルルーシュ、ごめん。不勉強で…妖精の国の言葉、僕には…」
「使えない男だなあ。どれ、俺が読んでやるよ」

二人の間に、ジノが割り込んでくる。
使えない男とは、かなり失礼な言いようだ。まあ、確かに、皇帝直属の騎士というのだから、相当に優秀な男なのだろう。
見た目では、あまりそうは見えないが…。

「…いいか。よくきけよ、枢木。…このたび、私、シャルル・ジ・ブリタニア…う〜ん、呼び捨てにするのは、何となく気がひけるけど…仕方ないな…。ええと、…シャルル・ジ・ブリタニアは、我が息子、ルルーシュ・ヴィ・ブリタニアと、ジノ・ヴァインヴェルグとの婚姻を決定するものである。これは、ブリタニア皇帝の決定である。障害となるものは、いかなる存在であろうとも…」

張りのある声で、ゆっくりと、ジノが文面を読み上げていく。だが、ルルーシュは、最後まで読むことを許さなかった。

「う、うるさいっ。こんなの、こうしてやるっ」

ジノの手から奪い取り、びりびりに破いてしまう。
だが、床に散らばったはずの親書は、まるで魂を持っているかのように、一つ所に集まると、勝手につなぎ合わさり、再び一枚の紙になった。

ルルーシュが妖精だということを忘れていたわけではないが、「魔法」というものを、初めて実感した。

(…この間、女の子になった時以外は、あまり魔法って使わないもんな)

人間界にいるなら、人間界の理にそうべき、というのがルルーシュの持論らしく、彼は、あまり魔法というものを使わない。
どちらかといえば、人間界の道具に頼りすぎなところもあるくらいだ。

「う、うう…」
「よしよし、…大丈夫かい?」

ルルーシュは悔しそうに唇を噛み締め、涙目になった。
もちろん、泣きわめいたりはしないが、心情的には、わめきたい気分なのだろう。
十分怒鳴ってはいるが。

「…お、俺じゃなくて、…スザクの方が心配なんだっ。あ、あの…馬鹿親父、…信じられないっ…。俺の意思を無視して…こんなっ…!」

うさぎの耳がぴょんぴょんと揺れている。
感情が高ぶっているのだろう。
よしよし、と耳を撫でてやると、どうやら、そこは感じやすい場所らしく、ぺしんと手をはたかれた。
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ルルーシュ@森田望愛
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非公開
自己紹介:
ルルーシュやスザクになりきって、好き勝手書いてます。
個人の妄想による産物なので、その点ご了承下さいね。
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