色仕掛け 3

ルルたんのパジャマの柄は…？

インターネットで苦心して調べた「色仕掛け」には、いくつか方法があった。

一つは、今試している方法。
これはかなり有効的なはずだった。
素肌のちら見せに、男は弱いのだという。
自分に置き換えて考えてみた。ルルーシュも、スザクのたくましい胸板を見るとどきどきする。
スザクの場合は、思いきりよく脱いでいるので、ちら見せにはあてはまらないのだが、きっと同じだろうと判断した。

（…ちら見せが駄目ってことは、こいつの場合…思いきりよく脱いだ方がよかったんだろうか？）

たとえば、真っ裸で？
想像して、ルルーシュはほおを赤らめた。

ありえない。そんなはしたないこと！

「色仕掛け」自体が、どちらかといえば、はしたなくもあるのだが、当然ルルーシュはそのことには気付いていない。

「ルルーシュ、どうしたの？　そのパジャマ気に入らなかった？　ウサギ柄の方がよかったかな？」
「ば、ばかっ！　柄なんてなんだっていいよっ！　っていうか、お前、もっと普通の柄買ってこいよ！　なんでいつも、花柄とか動物柄とかなんだっ！」

真っ赤になって怒ると、「だってかわいいし」と少しも懲りた様子がない。
夕飯の買い物程度は出かけるようになったのだが、基本的に、洋服などはスザクが買ってきたものをきている。

正直いえば、スザクの服の趣味はあまりいい方ではないのだが、ルルーシュはいわゆる店で試着して買う、というのが面倒で仕方ないのだ。
実は、一度いわゆるブティックのようなところにつれていかれたのだが、店員があれもこれもとすすめてくるので、すっかりいやになってしまったのだ。

スザクによる、ルルーシュの洋服の基準は、なぜか「かわいい」が一番上にくる。
普段着は、それでも多少の理性をもって抑えられているが、パジャマにいたっては。

「だいたい、お前、これ、女物だろっ！？　俺は男だって…お前、知ってるだろう！？」
「そりゃあ…君が男の子だっていうのは、何度もこの目で確認してるけど」

ふふふ、と笑う目つきがちょっとだけいやらしく思えるのは、気のせいだろうか？