色仕掛け 2

ルルーシュの頭の中は、？マークでいっぱいです。

「だ、大丈夫かい？　ルルーシュ。そんな格好でいるから…ほら、ちゃんと上着て…」

スザクがあわてて、軍服の上着を脱ぎ、肩にかけてくれた。
そのまま部屋の中まで連行され、とりあえずここにいて、とベッドに無理矢理座らさせられた。
そして、チェストからパジャマを取り出すと、「はい」と手渡してくる。
これを着ろ、ということなのだろう。

（…おかしい）

無言で受け取りながら、ルルーシュはなんともいえない複雑な気持ちになった。
どうして「のうさつ」できないのだろうか。
これで完璧なはずだったのに！
「のうさつ」されるどころか！

「もう、何やってるんだい？　早くパジャマを着なきゃ駄目だろう？　あ、それとも…オレに着せてほしいの？　ルルってば、甘えん坊だなあ」

よしよしと頭をなでてきたりして、完全に子供扱いだ。

誰が、服を着せてくれだって？
色仕掛けに決まってるじゃないか！

ルルーシュは心の中で毒づく。

（だいたい、俺のどこが甘えん坊だっていうんだ！）

スザクのほうがよっぽど甘えん坊じゃないか。
何をしていてもひっついてきたがるし、すぐエッチしたいとか言い出すし。

（そうだよ、こいつ、普段はおかしな時にエッチしたいとか言い出すくせに、なんで俺がここまでやってるのに…）

今日はそういう気分にならないんだろうか？
おかしい、おかしいじゃないか。
「色仕掛け」の方法が間違っていたとか？
あんなに調べたのに？？

（ワイシャツ一枚より…着物の方がよかったのか？？）