お仕置き 4

微妙にえっちいところがあるので隠しました。

「ルルーシュ、起きて」
「…う〜ん」

耳元で聞こえてくる甘い声。
そして、つんつんと頬をつついてくるのは…。

「…スザク？」
「そうだよ、オレだよ」
「…んん？」

眠い目を手で擦りながら、ルルーシュは何となく違和感を覚えた。
あれ…でも、どうして？
だって、さっきまで…スザクと…。
途中で…寝てしまったんだろうか？

「…ごめん、スザク…俺、途中で寝ちゃった？」

訊くと、スザクは唇の端をかすかにあげてシニカルな笑みを浮かべた。

「…途中、ね」

ふうん、と何だかひっかかる物言いだ。
あれ？　でも…。
そこで、ルルーシュははたと気付く。
スザクが軍服をきている。
さっきまで…裸で抱き合っていたのに…？
いや、それどころか…二人で風呂に入っていたはず。
それなのに、スザクの髪の毛は湿ってもいなかった。
もしかして…。

「…え、さっきのって…夢？」

きょとんとした顔で呟くと、スザクの眉がぴくんとあがる。
何だかいつもと様子が違う。
ルルーシュは不安になった。

「スザク？　どうしたんだ？」
「…どうしたもこうしたも…」

どことなくきつい口調になりながら、スザクはネクタイを引き抜いた。
上着も何もかも、ぽいぽいと脱ぎ捨てて、下着だけの姿になる。
そうして、ルルーシュの身体を逞しい腕に抱え上げた。
（いつの間にかベッドに寝かされていたのにも、ルルーシュはたった今気付いたのだった）

「どこ、行くの？」
「…どこにする？　とりあえずは…お風呂でも一緒に入ろうかなって」
「え！？」

思わず声をあげてしまった。
それってさっきみたいなことするってこと？？
スザクは、俺の夢の中が見えたんだろうか？

「…何慌ててるの、ルルーシュ？」
「え、だって…。あ、あれ？　俺、身体元に戻ってる…」

今さらながら、ルルーシュは自分が人間の姿に戻っていることに気付いた。
耳も尻尾もないし、手足だってちゃんと大人サイズだ。
これなら…。
そうか、だからスザクは一緒にお風呂に入ろう、なんて言ったんだ。
これから…俺とする、つもりなんだ。
ルルーシュはひそかに頬を染める。
恥ずかしいけれど、ずっと望んでいたことだった。
夢の中みたいに優しく抱きしめてほしい。愛撫してほしい。
もじもじと見上げた顔は、しかし、どこか無表情で。

「あ、あの…スザク？」
「ねえ…お風呂に入るって言った時、慌ててたのなんで？」

甘やかな優しい抱擁を期待していただけに、ちょっとショックだ。
話なんていらないのに。
キスしてほしいのに。
ルルーシュは唇を尖らせる。
それでも、ちゃんと答えるのは、自分も疑問を解決しないと気がすまない性格だからだ。

「…だって、お風呂で…同じことするかと思って…」
「同じことって、何？」

それも言わなくちゃ、駄目、だよね？
ちょっと恥ずかしいけど、仕方ない。

「…俺の身体に泡をつけて…それで、スザクの身体を…」

最後の方は、どうも歯切れが悪くなってしまう。
夢の中で、ルルーシュの身体に泡を塗りたくったスザクは、「君の身体で僕の身体を洗って」と要求してきたのだ。
背中を洗う時も、前面を洗う時も…ルルーシュは胸をこすりつけるような格好をとらなくてはいけなくて、素肌に乳首がこすれて、たまらなかった。
離れようとすると、スザクが腰を抱き寄せてさらに密着させようとする。
スザクがいつも「可愛い」といっては、指や唇で乳首を可愛がりまくるので、ルルーシュのそこは以前よりもとても敏感になっていた。
加えて、引き寄せられたことで、ペニス同士が密着してしまい…。
二つが合わさっているうちに、石鹸ではない別のものでぬるぬるしてきて…。
しまいには、スザクがその大きな手に両方を掴んで、しごき上げたのだ。
恥ずかしくて、気持ちよくて…。

それをまたやるのかな、と思ったから…。

ルルーシュはぽつぽつと語り出す。
話が進んでいくたびに、周りの気温が少しずつ下がっていくように思えるのは、気のせいだろうか？

恐る恐る見上げると、翠色の瞳がにっこりと微笑む。

「…それはいいね。じゃあ、オレともそれしようか？」