黒うさぎルルたんの日記
黒うさぎ・ルルーシュの生活記録です。
時々小説形式もあったりします。
禁・無断転載/引用。禁・サ○ライズでお願いします。
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2008
お題より「おやすみなんだし」
休日の二人のさりげないお話。
休日の二人のさりげないお話。
ルルーシュって、ホント欲がないと改めて思う。
だって…今日はせっかく、二人そろって休みなのに、どこか遊びに行きたいとか、何をしたい、とか…そんなことが一つもないんだから。
もう何時間も、パソコンの画面とにらめっこしてるし。
僕がそばにいるの、ちゃんとわかってる…よね?
「ねえ…ルルーシュ。そんなにパソコンばかりしてると…目が悪くなるよ?」
もっともらしい理由。
だけど、本当は、ただ単に、僕がかまってほしいだけ。
ルルーシュの答えはそっけない。
「大丈夫。俺、妖精だから目は悪くならない」
「…それって、本当?」
「本当だよ。今度、シュナイゼル兄さまに訊いてみろよ」
すぱっときられてしまう。
いいんだな。本当に確かめても!
…って、いっても、シュナイゼル様、僕のことさけてるからなあ…。
話をきいてくれるとは思えないんだけど。
シュナイゼル様は、僕の上司であり、ルルーシュの実のお兄さんだ。
ルルーシュは、妖精の国の皇子様だから…つまり、シュナイゼル様も皇子様ってことになる。
皇子様というよりは、王様といってもいいくらい、貫禄があるけど。
「…パソコンの虫」
「ん? 何か言ったか?」
「別に…」
今日のルルーシュは、本の虫ならぬ、パソコンの虫。
勉強大好きなのも、困りものだ。
一日中、そんなことやってて、身体がなまったりしないんだろうか。
僕も、仕事ではパソコンは使う。
ブリタニア軍が極秘に開発した、新型ナイトメア、ランスロットのデヴァイサーという立場だから、ある程度、機械には強い方だ。
いや、強いというよりは、自分の乗る機体のことを知っておかなくてはいけないから、そういった関係の勉強はかかしたことはない。
でも、正直言えば、机に向かって(パソコンもしかり)何かをするよりも、身体を動かす方が性にあっている。
ルルーシュのように何時間も机に向かっていられるのが、正直信じられない。
たいていのことは理解できるけど、そこだけはどうしても理解できない。
「…ルルーシュ、ちょっとは僕のことかまってよ。せっかくの休みなんだよ?」
「後で」
その答え、さっきから何度もきいたぞ。
もう何回目だよ。いっそのこと、数えておけばよかったな。
かまって、かまって光線を出しているのに、さっきからはじかれてばかりだ。
ルルーシュは寂しくないんだろうか。
僕は寂しいのにな…。
いっぱい時間があるんだから、どこかに遊びにも行きたいし、いちゃいちゃしたいよ。
「ルルーシュ! かまってくれないと、僕、拗ねるよ? な、泣くよ?」
いい年してさすがに苦しい脅しかと思ったけど…ルルーシュは情にもろいタイプだし、きくかな? と一縷の望みをかけてみる。
だけど、やっぱり駄目だった。
ルルーシュはくすっと可愛く笑っただけだった。
「いいよ。泣いても。スザクの泣き顔可愛いもん。俺が慰めてあげればいいだけじゃないか」
しかも、そんなことまで言う。
なんて強気な!
もしかして、手のひらで転がされている、ということだろうか。
「…ルルー…」
あんまりだ。あんまりじゃないか。
本気で泣こうかと思った時だった。
作業を終わらせたらしいルルーシュがすぐそばにやってきた。
背中に腕をまわし、ぎゅっと抱きついてくる。
「…なんてな。泣かれると面倒だから、このくらいにしとく。一応調べものも終わったし」
優しく微笑んで、ちゅと頬にキスをくれながら、「お風呂に入ろう」と誘ってきた。
え…お風呂…? それって…つまり…。エッチのお誘い?
僕はいいけど…。
「…でも、ルルーシュ、エッチは夜だけって…」
「ば、ばかっ! お風呂に入ろうって言っただけで、エッチしようなん言ってないだろっ」
期待をこめて確認してみる。
すると、ルルーシュは顔を真っ赤にしてきゃんきゃんとまくしたてた。
ひそかにがっかりする。
なんだ…。そっちのお誘いじゃないのか。
別に…エッチしてれば、満たされるってわけじゃないんだけど…大好きなんだから、触れたいと思うのは当たり前だ。
期待させて、ざくっと斬るのはちょっとひどくないか?
なんか…僕って結構可愛そうな気がする…。
「…だってさ」
「だっても何もない」
思わず唇を尖らせてしまう。
すると、同じように、ルルーシュも唇を尖らせていた。
お揃いだ。
顔を見合わせて、吹き出した。
おなかが痛くなるくらいに、声をたてて笑った後、ルルーシュが僕の顎に軽くキスをして言った。
「…髪の毛洗ってあげようと思ってさ。最近、スザク疲れてるから、ヘッドスパでいやしてあげようと思って」
さっきはそのやり方を調べてたんだ、と内緒話をするように、耳元でささやく。
ありがとう、と返しながらも、そんなことしてくれなくても、十分いやされてるのになあと思った。
でも。
「…じゃ、お風呂入ろうか。僕のこと、いやしてくれる?」
「うん、任せろ」
頼もしく胸をはるルルーシュに微笑みかけながらも僕は心の中で言った。
ヘッドスパだけですまなかったら、ごめんね。と。
果たして。
結果はどうなったか。
ーーそれは、もちろん、僕とルルーシュだけの秘密だ。
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